090023: 天国の本屋
松久淳+田中渉 著
めずらしい2人共著の本。
主人公は人生に特別な意味を見出せていない大学生。
就職活動で立て続けに20社ほど失敗し、いろいろ悩んでいる状態で入ったコンビニで、変なおじいさんに声をかけられる。
主人公は逃げようとしたが、2、3言交わした後に、おじいさんに手を捕まれたと思いきや気を失ってしまう。
目が覚めたら、本屋の倉庫。
その本屋はなんと、天国にあるというのだ。
そこで出会った女の子と、天国で暮らす人たちにまつわるお話。
この話の過程で主人公の大学生が生きる価値を見出していく。
その価値は、自分から出したものではなく、むしろ周りから認められて出てきたもの。
自分も知らない才能ってもの。
多くの大学生は、人生の意味を見出していない。
この本を読み、その理由は、人生の意味というのは周りにどれだけ認められるか。
そして、存在価値を認めてもらえるものが、必ずしも狙って自ら「差し出した」ものではなく、なんとなく(度々は若干いやいやでも)差し出したものが周りに認められるという順序になっているからではないかな、と思った。
とりあえず出す。
今のところ、そんなことができていないなぁ。
きっと、そういうものなんだろう。